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増築前に知っておくべき建築確認

公開日: : 最終更新日:2019/11/18 バルコニー・テラス, リビング

ライフスタイルや家族構成の変化に伴い、住環境も変化していきます。現在住んでいる住宅について「リビングを広くしたい」「子供部屋がもうひとつ欲しい」となどの要望が出てきます、また、さらにその先の将来を見据えて、バリアフリー化や家族が動きやすい導線に間取りを変えることもあります。その場合、当然増築が必要になってくるケースが出てきますので、ここでは増築に掛かる費用について考えてみましょう。

増築に関する法律による制限

増築にあたり、まずは知っておくべき法律があります。大きく分けて、次の2種類によって対応が異なります。

10㎡以上の増築または防火地域の場合

この要件に該当する場合、自治体に建築確認申請を行う必要があります。この申請に関する書類作成と、自治体に収めるお金を含めると30万円くらい必要になります。また、翌年からの固定資産税も変更になりますので、増築後は少し余裕を持って家計を運用する必要があります。

6畳・10㎡未満の場合

10㎡未満の増築というと6畳になります。この増築の場合、「建築確認申請」の要否が次の基準で定められています。

<建築確認申請が不要>

  • 10㎡以下の建築物が、設置する土地に新築ではなく増築の場合
  • 10㎡以内の建物の増築を繰り返す場合
  • 用途指定が無指定の場合(但し、自治体によって解釈が異なるため確認して下さい)

<建築確認申請が必要>

  • 都市計画区域の場合
  • 防火・準防火地域の場合
  • 母屋と合わせた延床面積が100㎡を超える場合

物置や離れの増築はどうなるの?

10㎡以上の建物を増築する場合

まず、原則として物置や離れも10㎡を超えれば建築確認申請が必要となります。ここで、申請確認の前に知っておきたい点があります。それは「建築基準法では、一つの区画に一つの建物しかたてられない」という点です。意外と知られていない点であり、古い昔ながらのお家に小屋や離れがあったりしますが、本来的には申請が必要になります。

生活に必要不可欠な建物を増築する場合

例えば、田舎にある古い大きなお家で、トイレやお風呂場が別に存在していた…なんていう昔の思い出はありませんか?こうした、お風呂やトイレのような「住宅の機能の一部」とみなされる建物の場合、一つの区画の中に建築することができます。

この場合、この増築した建物が「住宅として単独で機能しない」ということが条件であり、この場合、建築確認申請は不要になります。

10㎡以下のコンテナ等を置く場合

例えば、物置代わりにコンテナをおきたい、ちょっとした作業用のユニットハウスを設けたい場合、一定の条件を満たすことで建築確認申請は不要になります。

  • 10㎡以下の建築物であること
  • 防火地域・準防火地域以外の地域であること
  • 新築以外の場合で、増築・改築・移転であること

まとめ

いかがだったでしょうか?リフォーム時における増築では、増築費用もさることながら、まず最初に建築基準法と建築申請確認が必要な床面積かどうか確認することが、一番最初に行うことです。また、今回建築確認申請不要としている中でも、自治体や地域によってもルールや判断が異なるケースがあります。そのため、最初に自治体に確認しておくと、安心して増築を進めることができますよ。

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