ウォールドアで自由自在な空間創り
住宅を設計する際、今のライフスタイルで間取りや生活の導線を考えるより、これから10年・20年後を見据えた間取りや、お部屋の役割を考えることが重要です。一度住宅が出来てから、ライフスタイルが変わってしまうことで、間取りを一部リフォームするとなると、住宅自体の強度や耐震性を再度計算する必要が出てきます。
そこでおすすめなのが、将来的なライフスタイルの変化に柔軟に対応できる「ウォールドア」を使って、間取りを自由に変える方法です。ここでは、ライフスタイルの変化に合わせたウォールドアの活用方法と空間創りをご紹介します。
想定しておきたいライフスタイルの変化
間取りを決める上で大切になるのは、家族構成と普段のライフスタイルです。リビング、ダイニング、キッチン、寝室、子供部屋など、基本的には「人」を中心に部屋の役割や広さが決まります。現在住んでいる場所でも十分ということもあれば、この先大きな変化があることも。例えば、どのようなライフスタイルの変化があるでしょうか?
- 子供の成長:小学校に行き始めるタイミングで部屋が必要になる。
- 子供が増える:兄弟が増えることで、子供部屋が必要になる。
- 両親との同居:自分の両親を面倒見るために、部屋が必要になる。
- ペットとの同居:複数の猫や犬などを飼い始めた時、遊び場・トイレ・寝床が必要になる。
上記の他に、一時的に来客用の部屋を作りたい、模様替えをしたい、子供が大きくなって巣立ったので子供部屋を無くしたいなど、様々な変化や理由でお部屋の要否が決まります。
ウォールドアのデメリット
ウォールドアは自由に間取りを変更することができるというメリットがありますが、デメリットもあります。具体的にはどのようなものでしょうか。
- 防音性能が劣るため、音漏れが大きくなり、話し声や音楽の音が漏れやすい。
- 床と完全に固定されている訳ではないため、地震などでは揺れやすい。
- 密閉度が落ちるため、保温性は低く、部屋を暖めても熱が逃げやすい。
- 未使用時はウォールドアを収納しておくスペースが必要となる。
ウォールドアを使ってお部屋を作る時は、ある程度の割り切りが必要になります。100%完全なお部を求めるよりも、ある程度一時的なものとして工夫しながら利用しましょう。
ウォールドアの設置に適した場所
ウォールドアを設置すれば、色々な部屋を自由に間取り変更しつつ利用することができます。例えば、和室とリビングをウォールドアで繋ぐという方法もあり、この方法なら和室の畳で横になりながら、リビングに居る家族とコミュニケーションをとることができます。
日中はちょっとしたごろ寝空間として和室を利用し、夜間はウォールドアで空間を仕切って和室を寝室として利用するのもおすすめです。その他の使い方としては、キッチンとダイニングをウォールドアで繋ぎ、来客時にはキッチン部分を隠すといった使い方も良いですし、調理中の煙や臭いがダイニングに流れるのを予防する用途にもおすすめです。
ウォールドアは音漏れしやすいため、プライバシーを完璧に守るには向いていませんが、空間を自由に仕切ることでフレキシブルな使い方ができます。玄関やリビング、キッチンなどの空間にウォールドアを設置して、開放感とプライバシーを両立させる間取りへとマンションをリフォームしてみましょう。
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